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丹野まさよしとがんばり隊

丹野まさよしとがんばり隊

21創政会視察研修報告

1.研修期間:平成21年7月7日~10日

2.研修場所:高知県高知市 (7月7日)
       愛媛県宇和島市(7月8日)
       愛媛県新居浜市(7月9日)

3.  参加人員:創政会
         代表 高橋 史光
            森  良二
            太田 稔郎
            丹野 政喜
            下山 博嗣

視察研修1日目 高知県高知市

<高知市の概要>

 四国南部のほぼ中央に位置し、西方と北方には山岳が巡り、東方には肥沃な美田が続き、南方は浦戸湾を経て太平洋に臨んでいる。
 雨量が多く、毎年夏から秋にかけて台風の襲来がたびたびあるが、北に四国山地、南に黒潮の暖流が巡る南国的な明るい都市である。
 関ヶ原合戦が終わった慶長6年に、掛川6万石の領主山内一豊が24万石の土佐藩主として入国、現在の高知公園に大高坂城を築き、「河中」と名付けたが、後に「高智」と改め、高知市の名称の起源とされる。

 幕末には坂本龍馬、武市端山など勤王の志士を輩出し、15代藩主山内容堂の建白により大政奉還を成し、明治維新の基を開いた。
 後には自由民権運動の発祥の地ともなる。明治4年の廃藩置県で土佐は高知県となる。
 
現在、「暮らしゆたかに」「暮らしいきいき」「暮らしあんしん」を3つの柱に、産業活性化、社会福祉の充実、教育・文化の振興など市民の暮らしに視点を置き、市民生活に密着した施策を進めながら「こころ豊かなしあわせ都市・高知」を目指している。
 平成17年1月に鏡村・土佐山村両村、20年1月には春野町と合併する。
合併により都市部、中山間地域、田園地域で構成される都市となり、それぞれの地域の特色や資源を最大限に活かしたまちづくりに取り組んでいる。

調査項目 1、「元気再生プロジェクトについて」

(1)概要と取り組み
 高知県では、産業分野において生産から加工、流通、販売に至る各段階における本質的な課題を明らかにし、産業分野間の連携を意識した総合的な戦略として、高知県産業振興計画を立ち上げる。

 高知の強みである「食」「自然と歴史」「人」を活かすため、1、足下を固め、活力ある県外市場に打って出る。2、産業間連携の強化。3、足腰を強め、新分野へ挑戦。を改革のための基本方向を定める。

 産業成長戦略として、農業・林業・水産業・商工業・観光の5つの専門部会を設置、分野を越えた連携を強化。戦略を具体化するために、地域アクションプランを策定。地域アクションプランは7地域(ブロック)ごとに策定委員会(県職員・市町村長・関係団体の長・地域住民の代表)を設置して検討を行う。また、市町村ごとのワーキンググループ、ブロックごとのワーキンググループで順次具体化にむけて、練り上げる。

 地域アクションプラン全体で221事業が計画されており、7ブロック内、高知市は単独で37事業のプランである。
一つひとつの取り組みがビジネスとして育ち、地域の基幹産業として育っていくよう、県のしっかりした支援体制ができている。

(2)市民参画と推進
 地方の元気再生事業は「環境」と「食」を軸に地域活性化の起爆剤に、「鏡川・天然アユ遡上100万尾・高知の元気再生プロジェクト」を平成20年度・21年度の2カ年、補助を受けて活動している。

 高知市は人口34万人の県都・地方中核市であるが、人口減少・高齢化の進展、主力一次産業の地盤低下、観光入り込み客数の低迷などから、活性化について議論、コンパクトな森・里・海の自然環境とじゃらん調査で「おいしいもの1位」獲得したことで、潜在的な強みである「環境」「食」を軸に
*鏡川は街の中心部を貫く河川であるが天然アユが遡上する清流であること。
*「天然アユ」は、森里海を守り、都市環境を回復するという「環境」と安全・安心で豊かな「食」の代名詞であること。
以上のことから、4つ施策と8つの事業に取り組んでいる。

1,「企業等の寄附による、民有林整備手法の構築」
1)民有林版「高知市・協働の森事業」の構築。
公有林においては企業の参加を得て、間伐等実施しているが、全国初の試みとなる民有林についても企業の資金協力を得て間伐等行っていくために、その元となる基礎データを整理し、事業企画を行う。
 民有林版協働の森検討委員会を設置、森林主題図作成、山林所有者意向アンケート調査実施、森林づくり推進調査の実施。
 平成21年度は、◎協働の森モデル林の設置による実証等計画である。


2,「天然資源を再調査、再発見し、生かしていく実証事業の実施」
 1)100万尾天然アユ復活事業。
天然アユ復活事業では、初めての試みとなる親子市民ボランティアの参加を得て、産卵場の整備等によって、産卵数を増やし、15万尾を221年度に20万尾(実際は、16万尾から30万尾に)、平成28年度には、100万尾の遡上を見込む。
また、エコツアー等を実施し、広く環境問題や生態系にかかる啓発・学習事業を行い、市民参加・協力によって鏡川・天然アユの大量遡上をめざす。
*エコツアー・産卵地整備の実施。*シンポジウムの開催。*鏡川源流エコツアー実証。*簡易魚道設置の研究・検討。*鏡川ブランド化推進事業

平成21年度は、
◎新たな仕組みでの産卵地整備の実施等
◎エコツアー実証及びガイドの育成等
◎鏡川を全国の環境保全・再生のシンボル化への取り組みを計画である。

2)眠れる資源再発見事業。
 市内における太陽光、風力の自然力調査、ミニ水力発電調査、バイオマス資源量調査など高知市が有する資源・活用可能自然エネルギー量の総合的な調査を行い、平成21年度以降の実証・事業化につなげるものとしている。
平成21年度は、
◎新たな支援メニューの導入、各施策への反映。


3,「有機無農薬等ECO農業の普及とブランド化の実証実験」
1)有機無農薬等ECO農業推進・ブランド化事業。
ECO農業推進検討委員会を設置し、有機無農薬栽培の課題の解決方法をさぐる。
平成21年度は、
◎有機農産物流通の実証及び地産地消のメニューづくりの取り組み。

2)有機市民農園開設可能性調査。
有機市民農園の開設に向けて耕作放棄地の調査を実施。
アンケート調査結果は調査箇所138箇所、筆数362、回答数268、貸しても良いとの回答は144件。農業従事者の高齢化や後継者不足に伴い耕作放棄地の増加が見込まれる中、耕作放棄地を解消する具体的な施策が求められている。
 平成21年度は、
◎有機市民農園の開設、有機市民農園教室の開催等。

4,「エコ商店街の実証実験と食等の新たな売り込み方法と実証実験」
1)旅100のオプショナル実証。
これまでに観光客や観光エージェントに紹介されていないミニスポットや観光素材、中でも「食」や「エコ」を中心とした素材を発掘し、オプショナルツアー、パック旅行の商品として、具体的な商品化を進める。
18年度の230万人の県外観光客を24年度末には300万人の達成を目標。
*モニターツアー検討調査の実施。*調査結果を元にオプショナルツアーの実証。
*意見交換会の実施。
平成21年度は、
◎土佐の食新統一メニューの導入、エージェントへの売り込み等。

2)日曜市集客交流PR事業。
貴重な観光資源であり、日本一の規模を誇る300年以上の歴史を持つ土佐の日曜市。
 関東、中部、近畿圏への情報発信・PRと集客交流を行い、「食による観光」のエイジンとする。ガイドブックの作成と3大都市圏へのPR、IT等を活用した販路拡大策の検討。
平成21年度は、
◎日曜市「春夏編」の企画・編集・印刷、大学生参加による街路市の活性化に取り組む。

3)ECO商店街実証事業
中心商店街の活性化に向けてECO事業の開催。
 3万球のLEDで装飾した17mイルミネーションツリー及び太陽光パネルを設置し、発電された電力によりJED電球を点灯。
自転車人力発電による環境保全意識を啓発。
平成21年度は、
◎ECO商店街の振興及び商店街発ECOの実現に取り組む。

平成20年度・21年度と地域資源発掘調査等、マーケティング、販売実証・仕組みづくりの複合的事業取り組みを行い、国からの補助制度活用も終了することで、平成22年度以降の展開は、市民団体、商店街、民間企業等との協働による独自での取り組みを行い、「高知市総合計画」「高知市アクションプラン」「中心市街地活性化」等への反映及び独自実行への取り組む計画である。

Q、国の補助額及び申請先は
A、20年度は1700万円、21年度は1400万円の事業費補助で2年で終了である。
内閣府で認定を受け、事業内容により、その省庁と契約となる。経済産業省である。

Q、実施スケジュールの中で市民参画はどういう形で参加しているのか
A、事業毎に市民参画をとっているが、複合的事業については庁内で横割りで連携をとっている。

Q、事業に対する市民の反応は
A、マスコミ等に取り上げられており、それぞれの事業に市民の参加も多いので好評を得ている。

Q、協働の森事業の実績は
A、これまで5件の企業より寄附を頂く。NTTより寄附を頂き、間伐等を行った。
公有林は数%でほとんどが90%強は民有林である。

<考 察>
 日照時間・降水量日本一、森林面積率日本一、都市部・中山間部・田園地帯・臨海部のバランス、盛んな一次産業、四季折々の食材、よさこい祭りや坂本龍馬、日曜市などの観光資源など、高知市の持ってる強み、ポイントをうまく活かした施策である。

 山林活性化とCO2削減のための初の民有林版「協働の森事業」の中山間振興策、有機無農薬等ECO農業推進などの農村振興策、天然アユ資源回復等の漁業振興策、そして、旅のオプショナルツアーや日曜市などの観光PR事業策、ECO商店街実証事業などの中心市街地活性化策など、「環境」と「食」を軸にすべての事業を面的に元気再生プロジェクトとして捉えているところ。 
 また、事業実施にあたって、市民団体、観光関係団体、商工業団体、農業・JA、森林関係団体、NPO等からなる協議会、検討委員会でしっかりと協議を行い、個別事業の調査・検証を行い、具体的な事業化、実証事業に取り組むことで高知市の元気再生の足がかりになっていることが担当者の説明で手にとって分かり、官民一体の協働事業であることに認識することができた。
 
 平成19年に国土交通省「運河の魅力再発見プロジェクト事業」が創設され、当市が応募した「貞山運河の魅力再発見プロジェクト」が認定を受け、運河沿いの7市2町と民間団体などで「貞山運河の魅力再発見協議会」設立されています。
 日本一長い運河のブランドイメージと地域の活性化や産業振興などの観点からも運河の活用法、さらには、増田川のほたるの里事業への活用法も含め、高知市の元気再生プロジェクトの施策が大変参考になるものと思われる。

調査項目 2、「農業行政について」

農業の概要
高知市は高知平野のほぼ中央に位置し、人口約35万人、総面積は309.22キロ平で、うち耕地面積は2169haである。
気象条件は年間平均気温17.9℃、年間降水量は2500mmを超え、温暖多雨あり農業生産条件には恵まれている。特に水稲、野菜、花き、果樹等の早出し栽培を主体とする農業生産が展開している。高知市の農業生産額は127億円に達しているが、その大部分は東京・大阪などの大消費地へのJAや園芸連などを通じた系統出荷である。
 農業構造は販売農家及び販売農家人口がここ10年間で大きく減少し、就業人口も65歳以上が5割を超えるなど高齢化が進展し、土地利用型農業では担い手不足が深刻である。
 農家の約1/4が専業農家、2/4が販売を含む兼業農家、1/4が自給農家となっており、経営規模別では0.3~2.0haの農家によって農地の過半数が耕作されている。
 販売規模別では販売額1000万円以上の農家は全体の1割で高知市農業販売額の過半数を占めている。
このような地域の農業構造の現状及びその見通しのもと具体的な経営の指標を示し効率的かつ安定的な農業経営の育成を目指している。地域における他産業従事者並みの生涯所得に相当する年間農業習得(1経営体400万円)、年間労働時間(1人あたり2,000~2,500時間)の実現を目標にしている。

(1)農業経営基盤強化基本構想について
 高知市では昭和38年に「高知市農林漁業振興に関する基本条例」を設定しており、これに基づき5年毎に農業基本計画をつくり、現在第10次高知市農業基本計画が21年度を最終年度として進行している。第11次計画作りが今年度秋をめどに策定中である。
 基本構想の中に 1、農地を守る 2、農家を支える 3、農業を育む をあげ
この3点に対する施策を進行している。
 具体的な対策及び事業の実施方針として
「農地を守る」・・・農地の保全、圃場・農道の整備
農業用水の確保(水源の確保、水路の整備)
農業基盤の維持、拡充(農道・水路の維持、施設等の維持管理、災害防止)
「農家を支える」・・・農業経営の高度化(施設整備等の支援)
担い手確保(園芸用レンタルハウスの整備)

女性の経営参画
農・山村を守る農家への支援(中山間地域等直接支払制度)
「農業を育む」・・・農産物生産、出荷体制の整備(生産組織育成、出荷施設の整備、消費動向への対策)         
 ・中山間地農業の活性化(有害鳥獣被害の軽減)
 ・市民と共有できる農業の推進(地産地消の推進、学童の農業体験学習)
 ・環境保全対策の実践(堆肥の供給、廃プラスチック処理)
を推進している。
現在第11次計画作りが今年度秋をめどに策定中で、10次計画を総括し11次計画策定に反映している。
 この「農業基本計画」は高知市の総合計画をふまえ、また合併した町村の総合計画や基本計画をも踏襲している。

(2)地産地消の取り組みについて
 高知市地産地消推進計画は市役所の農林水産部や教育委員会などの、係長や主任クラスを中心とする若手職員が検討委員会を組織し、21年3月に策定した。
 高知市内には約500をこえる街路市が存在しており、地産地消に大きな役割を担っている。高知市を訪れる観光客への観光資源としての役割だけでなく、地域の消費者も利用している。
 生産物が直接生産者から消費者へ取引される形態は品物が新鮮で安価であるという消費者経済への貢献とともに、市民にとって郷愁と憩いと心の安らぎを与える買い物広場として欠かせない存在になっている。
 
 地産地消に取り組む意義と目指すべき姿を、「市民全体で共通認識することが必要」とし、「高知の自然を生かした旬の食材が毎日ならぶ我が家の食卓」が実現されることを目指している。具体的な取り組みの増加を図るとはいわば「出来るものから実行していく」こととしている。
 
 地産地消推進の基本理念として、農業・農家からの一面ばかりでなく消費者の視点では「食の安全・安心から豊かな食生活」が効果としてあげられ、画一的になった食文化の中で「旬産旬消」がもたらす地産地消推進は、生産者と消費者の顔が見える関係が生産者の生きがいと消費者の地域への愛着心に結びつくことで、「生きがいの創造、地域コミュニティ力の向上」につながるとの多面的かつ公益的な意義を示している。
 日常的な取り組みとして
・市内に数多くある日曜市や直販所の週2回以上の利用を推進
・市民の商品表示による情報(トレーサビリティ)の認識率を91%から95%に上げることを目標にしている。

 Q、地産地消をめざす若手職員の構成について
 A、合併により農業産出額が県内1位になり1次産業(農業)での活路を見出すことの意義と、近年の地球環境問題のクローズアップに合わせ二酸化炭素(CO2)削減問題対策などのため庁舎内を横断的に網羅して、農業部門と教育委員会などと連携して検討委員会を設置した。
 
Q、市内にある107ヶ所の直販施設の開設時までの市の関わりは、また運営などでの対応は
 A、ほとんどがJAの系統が主体の施設で支援はないが、一部施設の建て替え等で支援はあった(合併前から旧町村が関わっていた為)。運営等では支援はない
 
Q、土地利用の集団化・連坦化の実績は。
A、今年度より連坦化の助成金があり高知市では21年より予算化する。
 
Q、学校給食での地産地消の利用割合は、
A、目標は75%だが重量ベースで約50%です。
 
Q、遊休農地の割合は
A、24haあり、うち復元不可能地は15ha,原野です。

Q、街路市の道路占有料は、
A、少額です。

<考 察>
(1)農業は第2次、第3次産業と比較すると経済に対する貢献度は低いものの農産物の安定供給という社会生活の基盤となる役割を果たし、環境保全、良好な景観の形成、文化、教育の継承などの多面的機能と合わせて、市民や社会に対する貢献度は高く、今後も、維持、発展されるべき重要な産業として位置づけられるべきと思う。
  
 独自に「高知市農林漁業振興に関する基本条例」を制定し、高知市における農業の位値づけを明確に設定していることは名取市でも見習うべきと思う。
 ことに「基本条例」の中の第6条中に「農林漁業団体の整備」として
市長は、農林漁業の振興発展及び同従事者の地位の向上を図ることができるように農林漁業関係団体の整備について必要な施策を講ずるものとする。
との一項があった。
 名取市もJAなど農協系統及び農民組織とも協力関係を重要視した施策をこれからも図るべきと強く感じた。

(2)地産地消の推進については観光都市高知の条件を最大限生かしながら、街路市・直販所を活用し、地元消費者にも理解が得られていることに羨望の念を感じた。
 地産地消とともに、地消地産を推し進め(消費者が要望する農産物を生産者が生産し提供する)ことの意義は一般市民をも巻き込んだ取り組みに発展した結果として、「高知市を支える市民の意識つくり」、さらには「日本を守る」ことにつながるとして、地産地消の持つ多面的かつ公益的な意義を私たちに教えてくれたものと感じた。
 
 名取市内にある23か所の産直市や直販所を通じ地産地消を積極的に推進すべきである。
  
 また学校給食への地元産農産物の利用は50%となっており、名取市での取り組み比率の向上の為に、教育委員会をはじめとする市当局の関与も含め農家・JA名取岩沼等との密接な役割分担の再確認が必要な時期に来ていると感じた。


視察研修2日目 愛媛県宇和島市

<宇和島市の概要>
 宇和島市は、愛媛県の南西部に位置し、伊達10万石(仙台城主伊達政宗の長子秀宗)の城下町として栄えた南予地方の中核都市である。平成17年8月に、吉田町、三間町、津島町と合併し新「宇和島市として発足している。人口、87,848人、面積469.4キロ平米(H21、4月現在)。産業は、果樹栽培を中心とした農業、ハマチなどの養殖、真珠養殖が盛んに行われている。じゃこ天、かまぼこ等の練り製品も特産品として有名。

調査項目 1、「教育行政について」
 宇和島市における教育行政の取組で注目したのは、教育委員会の点検報告書を議会に提出し、公表していることである。
国の地方教育行政法の改正(平成19年6月)を受けての実施という経緯だが、効果的な教育行政の推進と市民への説明責任を果たすことを目的に、積極的に取り組んでいる。
 
 さて、平成20年度に実施したのは平成19年度対象事業であるが、宇和島市教育基本方針に基づく(1)学校教育、(2)社会教育、(3)文化、(4)人権・同和教育、(5)社会体育、(6)学校給食、(7)情報教育の7分野における教育重点施策21項目に点検評価している。

 また、点検評価作業にあたっては、客観性を確保する観点から、3人の専門的知見を有する方々が委員として実施している。

 点検評価報告書では重点施策21項目ごとに、1)施策概要、2)実施状況3)事業の成果と自己評価、今後の課題・問題点が報告され、それに4)専門的委員の意見が加えられ、一覧表にまとめられている。さらに、教育委員会の会議活動状況、実績についても報告書に盛り込まれている。

<考 察>
 宇和島市でも、平成20年度に、19年度事業を対象に初めて取り組んだということであり、点検評価報告書による教育行政への効果と活用は、これからだとしている。
 
 例えば、事業の成果で今後の課題や問題点として評価された事項について、次年度以降に、具体的な取組や事業、または、予算に反映されなければあまり意味が無いと思われるが、それらの取組については今後の課題ということであった。ただし、点検評価の取組を通じて、いい意味での緊張感と教育委員会の活性化に結びついている点は評価されるべきだろう。

 名取市議会でも教育委員会のあり方に様々な疑問や提言が投げかけられてきたが、今後「教育委員会の点検・評価活動に積極的に取組み、市民への説明責任を果たしていくべきであると考える。

調査項目 2、「虹色ツーリズムについて」
説明者 産業経済部商工観光課課長 神應幸男様
商工観光課主任 大塚志織様

 はじめに概要と具体的取り組み説明を受ける。
宇和島市は伊達10万石の城下町、歴史と文化の薫り高い人口9万人の都市です。
入り組んだ海岸線には海が広がり、駅から車で1時間もかければ、1,000m級の山へ着きます。
 そこでは、山の人、海の人、森の人、里の人、そして町の人といろいろなタイプの人たちが日々を過ごしており、多種多様で豊かな自然や暮らしがあります。
 しかし、この南予一帯の市町は第一次産業の衰退、人口減少、少子高齢化など、多くの諸難題が深刻さを増しています。
このため県では、平成19年度「南予地域活性化対策本部」を設置し、支援することになり、県は各市町に対し、各種団体を含めた懇話会の設置と地域活性化のための重点施策の提示を求めました。
宇和島市の懇話会では様々な提案が協議されましたが、最終的に「虹色ツーリズム」という提案がまとめられました。

 「虹色ツーリズム」については、地域資源を活用し、住民主体の取り組みを支援すると共に体験型観光やグリーンツーリズムの手法を導入することで交流人口の拡大をはじめとする様々な波及効果を狙うものであります。
また、平成17年8月に1市3町が合併して以降、市町レベルでの市民交流がほとんどなかったため、市民が宇和島市をよく知らない状態でありましたので、どこから手をつければいいか分からない状態でのスタートでした。

(1)ツーリズムの取り組みについて
市内31か所の公民館で懇談会を開催し、説明と担い手を募集。
平成19年8月研究会を設立、会員50名
毎月1回の開催、年会費1,000円
最初の2年間は参加する市民の皆さんがそれぞれの顔や名前、出身地などを知るための初歩からはじまる。
このことは職員が市民の人たちと膝つき合わせて話し合いすることが第1歩でありました。
平成20年度から全国的に知名度を持つ「みかん」をキーワードに事業展開を図り、
*会員以外の市民を対象としたミニツアーを実施。
*地域内住民交流事業として、三間町成妙小学校親子を対象とした昔話しを聞かさせる体験。
*手作業で米をつくる体験。
*シーカヤックの体験。
*つるし柿の体験等であります。

(2)これまでの成果
自治体の仕事はわかりやすい指標を求められる。
農家レストラン2件、民家3軒が開業、「虹色ツーリズム」についてはこれからが本当の活動となる。
宇和島の民宿では、人間としての「あたたかさ」を売りにしており、お客様を大切にすることが基本理念としている。

(3)今後の活動について
宇和島には観光資源が豊かなので長期滞在できる宿泊施設と観光地を組み合わせた誘客のための話し合いを重ねていく。
今後、自分たちで行政のバックアップを待つことなく運営できるようにNPO法人化し、本当の意味での市民主導の取り組みをしていく。

<考 察>
 宇和島市の財政力を見ますと、公債費の比率18.2%、財政力指数0.38、自主財源比率が30.4%であり、厳しい財政状況であると見ました。
しかし、農林課・地域連携システム事業で予算が100万円、県補助50%、そして特別事業予算350万円、(限界集落)これは国が100%。
国・県のお金を有効に活用して、誘客を図っております。

 財政が厳しい中での職員の創意工夫と取り組む姿勢が印象的でありました。
名取でも「メロン」「セリ」「耕谷もち」のブランドがあるので全国的に事業展開を図るべきであります。



視察研修3日目 愛媛県新居浜市

<新居浜市の概要>
 新居浜市は瀬戸内海式気候で年間を通じて、温暖少雨であり、夏は三方を山に囲まれ太盆地に似た地形であるため気温が高く、冬は、平地での積雪は数年に一度程度と温暖である。
 四国の瀬戸内海川のほぼ中央に位置し、東は四国中央市、西は西條氏に接している。
 江戸時代に塩田で栄え、元禄四年(1691年)に世界にも類を見ない大鉱床を持つ別子銅山の開抗により四国屈指の工業都市となった。その後瀬戸内海有数の工業都市となり「工都新居浜」と表現された。
 昭和12年に市制施行し、平成15年に編入合併し現在に至る。

人口 122,889人(平成21年6月1日)
面積 234.30キロ平米

調査項目 1、「伝える力を育てる教育特区について」

(1)背景と取り組みについて
 新居浜市は企業城下町として発展してきた経緯から、外国人技術者が居住することが多く、授業を受けることも多かった。地方都市としては日常的に国際化を肌で感じる機会の多い町でもある。
こうした中で、広く学校レベル、地域社会レベルの交流促進が求められていた。
 国際化、高度情報化の進展など急激な社会構造の変化の中で、児童生徒が習得すべき能力は多様化してきており、適応するために必要な教育機会を提供することが求められている。
 将来、個人として社会的責任を担いうる真の市民として生きていくうえでは、様々な人々と共生していくために相互理解を図り、人間関係を構築していく能力(伝える力)が不可欠である。

 その基本として必要と考える二つの分野である自らの文化、言語を理解し、適切な言語証言を可能とする「表現科」と国際社会での共通言語である英会話能力を身につけ、グローバル化した社会の中で行くためのスキルを習得する「英語で話そう科」を新設し、研究開発学校として両分野の推進を図ることが意義あるものと考えて、「新居浜市伝える力を育照る教育特区」の推進を図った。

(1)「伝える力」の育成を図る。
 児童生徒は核家族化、情報化、テレビゲームなどの普及に伴い、孤立傾向が進行し、他者と接触する際の対話や交流がうまく出来ない傾向が見られる。
 その背景には、幼児期からの言葉体験の欠損が考えられれるが、この事業を通じて言葉の背景にある様々な人間の心情や文化を理解し、他者への思いやりに支えられた人間関係を構築できる児童生徒の育成が図られる。
 また、自らの感情や意思を適切に表現し、他者や社会とつながることが出来る児童生徒を育成することで、非行や不登校などの芽を摘み取ることが可能となる。

(2)英会話コミュニケーション能力の向上
 国際人としての必要条件としての英会話能力の習得を図り、将来グローバルな場面で活躍できる人材を育成することが必要であり、その人材の地域への貢献が期待される。
 変化の激しい時代において、学校教育でも社会の変化、要請に対して適格、迅速に対応していく能力の育成が迫られている。これから、国際社会を生き抜いていく子どもたちに身に付けさせたい力を整理し、それに基づいたカリキュラムのあり方を研究していく必要がある。
 特に国際的な相互理解の手段として英語を使ったコミュニケーション能力を以下に育成していくかは喫緊の課題である。

(2)活動成果と今後の取り組みについて
イ.事業実施年度
平成18年度、平成19年度、平成20年度の三ヵ年である。

ロ.実施学校
市内小学校18校、中学校12校合計30校のうち
○「英語で話そう科」…英語を中心とした学習活動 小学校4校
○「表現科」……………日本語を中心とした学習活動 小学校3校 中学校1校

ハ.実施時間
 ○総合的な学習の時間から週一回計35時間を割り当てて運用した。
 「英語で話そう科」、「表現科」それぞれの小学校の配当時間は、1学年、2学年は総合的な時間とは別に10時間プラスして行った。
 「表現科」の中学校は35時間割いた。

二.実施内容
 ○「英語で話そう科」は文字よりも音声での活動、聞くこと、話すことを中心としたコミュニケーション活動である。
・英語指導員2名英語が堪能な地域在住の日本人講師、教員免許状不問
・ALT2名JETプログラムによる外国人青年、中学校を中心に訪問

○「表現科」は日本語を中心とした学習活動
・俳句つくりや道徳的な資料、感性を育てる取り組み感動講座等を実施。

ホ.これまでの市としての対応
 構造改革特別区域において実施し又はその実施を促進しようとする特定事業に関連する事業その他の構造改革特別区域計画の実施に関し地方公共団体が必要と認める事項
○英語指導員の重点的配置(年間35時間の授業に対応)
 「英語で話そう科」を充実するための事業
・英会話科非常勤講師(日本人)の市費採用事業
・外国人英語講師(JET)の市費採用事業
・小学校の教員を対象とした英語教育研修事業
・英会話、コミュニケーション能力向上カリキュラム開発事業
・小中学校教員に民間人も交えた英語教育合同研究プロジェクトの設置
・英会話カリキュラム、指導方法、評価に関する研究開発事業
「英語で話そう科」の学習

(実施校)
新居浜市立神郷小学校・角野小学校・新居浜小学校・宮西小学校
 英語によって日常生活に関する聞き、話すことを可能とするスキルを習得した児童の増加を目指し、将来的には全員が外国人と日常的にコミュニケーションが出来るレベルの会話力を身につけ、国際社会で主体的に逞しく生きることの出来る資質を育成することを目標とする。
 
 単に中学校での英語科の前倒しに終わらないよう、「聞くこと、話すこと」を中心に、歌やゲームなどを交えて児童の関心を高め、主体性を持って取組むことで、積極的にコミュニケーションが出来る態度を醸成していく。
 小学校卒業時に、3分間程度のスピーチが出来る英会話能力の取得を目指す。

○夢広がる学校づくり推進事業による支援(各学校最高50万円までの補助)
 「表現科」を充実するための事業
・「表現科」のカリキュラムの編成、指導方法、評価に関する研究
・「表現科」に関する非常勤講師の市費採用事業
・「表現科」を核として、他教科との関連性を明確にした構想表の作成
・読む、作る、活動を補助的に取り入れる
・小、中学校に民間人も交えた表現力合同研究プロジェクトの実施
「表現科」の学習
(実施校)
 新居浜市立大生院小学校・高津小学校・惣開小学校
 新居浜市立大生院中学校
 
 児童生徒の人格形成の上で、他者との関係の中で自己を見詰め直す機会をそれぞれの発達段階に応じて、積み重ねていくことが重要である。
その際、自らの感情や意思を表現する力を身につけることが自我を確立する上で大きな力となる。
 
 国語科において学習する「話すこと、聞くこと」を基盤としながらその適応能力を高めるために、言葉の背景にある文化理解や表現の微妙なニュアンスを教え、コミュニケーションの実践を通じて、自分を見詰め、他者を思いやる資質を養う。

○研究指定校の発表の機会を市内全域、小中学校にも案内、普及した。

へ.21年度の取り組みについて
 ○学習指導要綱の今年度からの移行措置の開始に伴い、教育特区を発展的に解消した。
今年度の基本方針として、「未来を担う新居浜の子供達が、自立して社会で生きていく力を身につけるため、教育の質を高め、社会全体で子どもを育てる。」としていた。
その目標として、豊かな心と健やかな身体を育み、信頼される学校づくりを進める。
一人一人を大切にすることをすべての教育基礎とする。
規範意識を養い、社会で適切に行動できる子どもを育成する。
教育環境の整備に努め、確かな学力を身につけた子どもを育成する。
大人の責務、役割を明確にすることで、学校、家庭、地域の連携、協力を強化し、社会全体の教育力を高める。の五点を掲げ取組もうとしていた。

<考 察>
このたび視察した新居浜市教育委員会の取り組みは、文科省が取組もうとする以前から将来を見据え、教育特区として子どもたちの行く末を考えた取り組みであった。
 3ヵ年に亘りモデル校を作り、その成果を市内の学校に反映させていく手法なども見事であった。
 中でも学校レベルだけの交流だけでなく、地域を含めた国際交流の場が説明のはしはしに出ており、教育委員会からの発信が感じられた。
 また、英語だけでなく、日本語の大切さも重要視しており「表現科」というモデル校を設置して言葉の大切さを強くうちだしていたことは、足元を見詰めて国際能力をという教育委員会の柱が見えたようである。
 また各学校においても創意工夫の姿があり特色ある学校づくりに助成金を出し推し進めている教育委員会に敬意を送りたい。私たち名取市においても、各学校の個性を伸ばす努力と、子どもたちの将来を見据えた教育のあり方をこの視察で学びより良い教育の推進に生かしていかねばと感じた。



研修項目 2、「にぎわいと活力にみちたまちづくり」

(1)はまさい事業について
平成16年度から毎年開催され、20年度で5回開催されました。21年度の「第6回はまさい」は12月13日に予定されている。
この事業は「新居浜地域再生まちづくり協議会」が実施主体となり、主な後援団体は新居浜市・新居浜商工会議所・新居浜観光協会・新居浜物産協会・新居浜商店街連盟である。
開催場所は新居浜市中心商店街エリア(T字型に商店街が形成されており、東西1.5km、アーケード街通り)、銅夢にいはま、口屋跡公民館などで地域丸ごとに開催されている。
20年度実績として、参加団体130団体、来客数約17,000人である。

*開催目的
新居浜市の中心商店街の活性化と新居浜市内の様々な市民団体及び商店街関係者のコラボレーションによる賑わいの創出を目的にイベントを開催。
「新居浜地域再生まちづくり協議会」は、自主・自立的な活動ができる体制・人材育成を実施し、新たなまちづくりと商店街活性化を含む地域再生を目指すために平成16年度に設立された団体である。

*実施内容
地元物産協会・多町の名産品の即売
太鼓台の展示
まちなか回遊クロスワードパズル
フリーマーケット
各種市民団体のイベント発表、交流など
*実施方法
新居浜地域再生まちづくり協議会メンバーが中心となり、毎年「はまさい」のメインテーマ、実施内容の決定にむけて、ワークショップを積み重ね、各種団体からの参加者と打ち合わせを行う。(20年度はワークショップを27回開催)
*事業経費
21年度はまさい開催にかかる事業費約210万円(市助成100万円)
会場設営費、宣伝費、光熱水費、地域通貨印刷費、通信運搬費、まちなか回遊クロスワードパズル景品代、消耗品費、雑費など


(2)地域ブランド創出事業
平成18年度実施事業費2,191,000円うち市補助金1,000,000円
1、目的
市民が地域外の人に「これが新居浜の物産です」と自信をもって紹介できる「新居浜ブランド製品」が必要であり、市外・市内の人々にアイデアを公募して、「市民参加による新居浜ブランドづくり」を目的とする。

2、実施体制
補助団体は、新居浜地域再生まちづくり協議会
新居浜地域再生まちづくり協議会の物産関係メンバーが中心となって実施。

3、実施内容
(1) アイデアを公募
テレビ放映、インターネット、試作講習会、広告文書により新居浜の産品を活用した新しいブランドとなる試作品を募集。
1、テレビ放映の活用 2回 平成18年10月「NHK伊予路てくてく」番組内
平成19年2月「NHKいよかんワイド」番組内

2、インターネットによる募集
平成18年9月~平成19年2月の期間、新居浜市物産協会のホームページを利用して、ブランド試作品を募集。

3、試作講習会の実施
新居浜の産品(白いも・黒米)を使ったモデル的な試作講習会を実施することにより、参加者に新たな発想をしてもらう実演の場を提供し、試作品のアイデアを募集。
白いも・黒米を使ったお菓子や黒米を使った料理、産果物を使ったお菓子など20人から30人の参加者で4回実施する。

4、情報誌による募集
情報誌「まいタウン」で試作品講習会の募集及び「Hoo-JA」で新居浜ブランドコンテストの試作品について募集をする。

(2)新居浜ブランド試作PR
イオンモールとせとうち旬彩館の2カ所で新居浜ブランドの試作品のPRと情報収集を兼ねて、試作品の紹介とアンケート(のべ1,384人)を実施。

(3)試作品の試作
黒米の素材を活用した試作品として、黒米の巻き寿司・デコレーション寿司・黒米のプリン・黒米入りてんぷら・きなこ飴・うどん・せんべい・ライスコロッケ・ロールケーキなど数多くの試作品が出された。
(4)試作品公開審査、表彰
新居浜ブランドコンテストを実施、最優秀賞に黒米ライスコロッケ、優秀賞には黒米デコレーション寿司と黒米のロールケーキが表彰を受ける。

 平成19年度は財団法人産業センターが中心に中小企業基盤整備機構補助メニューを活用し、新居浜の産品である白いもと黒米の素材をさらに進化させるために研究を重ね、ようかん・クッキー・芋大福・ベイクドチーズ・まんじゅう・いも焼酎などを商品化している。

 その他の事業として、新居浜商工会議所でホームページを開設して逸品カタログ販売、また、がんばる店舗支援事業(愛媛県の新ふるさと総合支援事業100万円補助事業)新居浜の一店逸品事業、市民が選ぶ優良店顕彰事業、プレミアム商品券発行事業及び高付加価値試作品開発・地域資源ブランド化事業を行っている。


<考 察>
 はまさい事業は中心商店街のにぎわい再生を目的として、商店街関係者にとどまらず市民や各種団体と協働したまちづくりとして取り組んでおり、年1回の大きな集客イベントにかける意気込みやそれまでの苦労など、商工人の一人として非常に手にとって感じられました。
 各種団体とのコラボレーションにより、まち中での地場物産や歴史遺産の活用や全国の商店街等とのネットワークによる地域連携などで、130団体の参加と約17,000人集客を得て、市民協働での集客する催しとして実証されたことは高い評価に値するものであります。
 本市では新居浜市と類したイベントに「春・夏・秋まつり」があり、中心商店街では「神社でバザール」や地区ごとのイベントが催されています。
市民団体、地区や各種団体とのコラボレーションの幅広い活用もまちづくり再生の一つではないかと思う。
 また、人づくりの重要さ・大切さを強く感じ、まちづくり再生を担う人材の育成や意識醸成を図っていくべきである。

 地域ブランド創出事業では、新居浜ブランドづくりと名取ブランドづくりの基本的スタンスは同じであり、名取においても地元ブランド商品に認証制度を設け、市民が選ぶブランドコンテスト、内外へのPR等積極的に活動している。第6次産業の確立に向け、農商工連携でネットワークを図り、製品化されたブランドをPR販売、東京池袋にある宮城県アンテナショップへの進出を目指しているところである。
 「これが名取の地場物産、ブランドです。」と言えるブランドもあるが、さらに進化させるためにも新居浜流のアイディア公募を参考にテレビ放映、インターネット、試作講習会、広告文書により名取の産品を活用した新しいブランドとなる試作品を募集する方策も取り入れるべきである。













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